水壁(すいへき)
発売日
2017年03月10日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-83281-4

水壁(すいへき)
アテルイを継ぐ男

著者 高橋克彦著 《作家》
主な著作 風の陣[立志篇]』、『風の陣[大望篇]』、『風の陣[天命篇]』、『風の陣[風雲篇]』、『風の陣[裂心篇]』(PHP研究所)
税込価格 1,870円(本体価格1,700円)
内容 朝廷の理不尽に耐えかね、古代東北の英雄アテルイの血をひく若者が決起する。著者が東北への熱い思いを込めた7年ぶりの本格歴史長編。



 「書き終えて満足だけがある。この物語が歴史の真実に近いはずだという自負もある。蝦夷は美しく気高い――高橋克彦」

 著者のライフワークとも言える東北の大河小説「最新刊」がついに完成した。本書は、2011年の東日本大震災以降、東北に生きる者として小説発刊の意義を問い続けてきた著者が、7年ぶりに上梓した本格歴史長編だ。

 中央政権の容赦ない仕打ち。窮する民を見かねて、伝説の英雄・アテルイの血をひく若者が決起する。出羽で勃発した争乱は、陸奥の蝦夷たちの荒ぶる魂を刺激し、心を寄せる者たちが若者のもとに集まっていく。数倍の敵にも臆せず立ち向かっていく者たちの姿は、日本人の心に宿る「もののふの心」を思い起こさせてくれる。

 『風の陣』『火怨』『炎立つ』『天を衝く』…時の権力を相手に熱き闘いを繰り広げる男たちを描いてきた著者が、満を持して世に送り出した物語は、蝦夷の側から日本の歴史を描き直した衝撃作でもある。