野蛮(バーバリズム)の世紀
発売日
2006年06月23日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-65444-7

野蛮(バーバリズム)の世紀

著者 テレーズ・デルペシュ著
中谷和男訳
税込価格 2,200円(本体価格2,000円)
内容 フランス・最高権威フェミナ賞受賞の文明論が、テロ拡大、破壊兵器拡散、極東混乱という三視点から世界大戦の可能性について論じる。



 誇り高き国家フランスで最高峰のフェミナ賞受賞作品を邦訳。テロなどで国内が荒れ続けるフランスにおいて、発売と同時に各誌・メディアで絶賛されベストセラーとなった本書は、21世紀の世界が瀕する危機をあぶりだす文明論であり、国際政治分析の書でもある。2度の世界大戦、植民地主義、ナチの強制収容所、ソビエトの列島収容所、原爆といった忌まわしき過去を戦死者の数字だけでなく、無残な体験を味わうことになった人間、その個人の苦悩に焦点をあて、著者自身の卓越した知見により、さまざまなエピソードを引き出し、積み重ねている。そして、21世紀が20世紀を超えてさらなる野蛮(バーバリズム)の世紀になろうとしていること、またその歴史に人々が無関心を装い、逃げだしていることへの警鐘を鳴らす。テロリズムの先進国拡大、核兵器の拡散、軍事大国化を続ける中国、保守化し波乱の様相をみせるロシア――。世界のゆくえを直視する書。