戦国10大合戦の謎
発売日
2004年08月02日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66252-7

戦国10大合戦の謎
「桶狭間」から「関ケ原」まで、通説に消された真実

著者 小和田哲男著 《静岡大学教授》
主な著作 明智光秀』、『豊臣秀次』(PHP研究所)
税込価格 503円(本体価格457円)
内容 桶狭間の戦い、関ケ原の戦いなど、戦国を代表する10の合戦を選び、通説が語らない真実や勝敗の明暗を分けたポイントを読み解く好著。



 群雄が日本列島に割拠し、覇を競った戦国時代。だが、桶狭間の戦い、関ケ原の戦いなどの著名な合戦でさえ、いまだ真相が歴史のベールに覆われていたり、講談的な物語が史実として伝えられているケースは数多い。

 たとえば「桶狭間」での織田信長の奇襲攻撃は、迂回作戦ではなく、真正面から小高い山上の今川義元本陣に対して仕掛けられたものだった。また川中島の戦いにおいて、乱戦のさなか、上杉謙信と武田信玄が一騎討ちにおよぶ逸話も、虚構に過ぎないのである。本書は、そうした誤伝や巷説を正しつつ、謎の部分には史料に依拠した仮説も交え、戦国時代を代表する10の合戦について、その真実の姿をあぶり出していく。

 さらに、そうした合戦の経緯を通じて見えてくる、リーダーやサブ・リーダーたちの情報分析・決断・智謀にスポットをあて、勝者と敗者の明暗を分けたものは何かについて迫っている。歴史ファンの知的好奇心をおおいに刺激する好著である。