七人の十兵衛
発売日
2007年11月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66804-8

傑作時代小説
七人の十兵衛

著者 松本清張
隆慶一郎著
笹沢左保
税込価格 681円(本体価格619円)
内容 柳生新陰流の使い手として知られ、将軍家指南役を務めた隻眼の剣客・柳生十兵衛。波瀾に満ちた四十余年の生涯を七人の名手が描き出す。



 宮本武蔵、塚原朴伝、上泉信綱、荒木又右衛門、千葉周作等々、数いる剣豪のなかでも、柳生真陰流の改組である石舟斎、但馬守宗矩・十兵衛と続く、柳生一族ほど魅力に富んだ人物たちはいないのではないだろうか。

 そのなかでも、開祖の石舟斎や、大目付に出世した宗矩が政治に近づきすぎたことにより、一時期、余儀なく江戸を離れ、再び江戸に戻り出仕した、隻眼の剣豪・十兵衛の人気が高いようだ。

 本書は、その十兵衛を七人の作家が、若き日の十兵衛、十兵衛のミステリアスな活動、そしてその最期までをオムニバス形式にまとめたものである。

 登場作家は、一族の来歴を考察した松本清張の「柳生一族」をはじめ、『柳生武芸帳』など「柳生もの」で一家をなした五味康祐、隆慶一郎、笹沢左保、高木彬光など、斯界で健筆を振るった人物ばかりだ。

 四十四歳でこの世を去った、隻眼の剣豪・柳生十兵衛の魅力が楽しめる、短篇秀作集。

 PHP文庫オリジナル作品。