前田慶次郎
発売日
2007年12月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66951-9

天下無双の傾奇(かぶき)者
前田慶次郎

著者 近衛龍春著 《作家》
主な著作 佐竹義重』、『片倉小十郎景綱』(PHP研究所)
税込価格 943円(本体価格857円)
内容 皆朱の長槍を振い、「真のいくさ人」として戦国をもっとも痛快に生きた前田慶次郎。豊臣秀吉も認めた、天下御免の傾奇者を描いた力作。



 戦国の乱世をもっとも痛快に、自由奔放に生き抜いた武将――前田慶次郎。

 朱柄の鑓を縦横無尽に振るい、合戦では鬼神のごとき働きで敵陣を震え上がらせた。と同時に、たとえ主君に対しても命を賭けて己の意地を貫き通す“傾き者”として名を馳せていた。

 また武辺のみならず、古今典籍にも通じた風流人であり、家康に追い詰められて窮地に陥った上杉景勝・直江兼続の主従へ参陣するなど、「義」に厚い人物でもある。

 誰だろうと理不尽には屈しない、そんな周りが惚れ込むような反骨の男だったが、前半生は決して恵まれたものではなかった。本来、自分が継ぐはずだった前田家の家督を叔父の利家に奪われ、長く不遇の時代を強いられる。

 だが、天下統一を目指す織田軍の東征は乱世を大きく揺さぶり、この猛き武将を戦国最後の活躍の場へと解き放つのであった――。

 日の本を掌握した豊臣秀吉の前ですら、平然と傾いて魅せた「天下御免の傾き者」の生涯を描く!