富士山とひめねずみのチロ
発売日
2000年12月20日
判 型
A4判変型上製
ISBN
978-4-569-68240-2

富士山とひめねずみのチロ

著者 柳原雅子作・絵
税込価格 1,320円(本体価格1,200円)
内容 ひめねずみのチロは富士山が大好き。でも、ツグミを案内すると、そこにはゴミの山が……。可愛いお話をとおして自然保護を伝える絵本。



 日本の自然の象徴であり、日本人の心の故郷である富士山が、なぜ、世界遺産に選ばれないのでしょうか?――本書は、その答えとして、物語の中でゴミに汚された富士山の姿を紹介することで問いかけています。

 主人公は、富士山のすそ野で暮らし、赤松のてっぺんから富士山を見るのが大好きな、ひめねずみのチロ。ある日、渡り鳥のつぐみと仲良しになり、つぐみにせがまれたチロは初めて登山道に案内します。最初は自慢気に案内するチロですが、あきカンに足をはさまれたウサギやゴミに群がるカラス、トラックで運ばれた大型ゴミに出会い、「ここは本当に富士山の森の中なの?」と、つぐみに問われて、ついには泣いてしまいます。

 巻末には、動物写真家・中川雄三氏の美しい富士山とゴミで汚れた富士山、また、物語に登場する動物たちの写真も多数掲載しており、物語をとおして、子どもたちに自然環境を一人一人が守ることの大切さを、わかりやすく伝えています。