いのちの音
発売日
2001年12月19日
判 型
A4判変型上製
ISBN
978-4-569-68309-6

いのちの音
かけ橋になったスヒョン

著者 吉川良作
味戸ケイコ絵
主な著作 笑顔は無敵だ』(PHP研究所)
税込価格 1,232円(本体価格1,120円)
内容 ホームから転落した人を助けようとして落命した留学生。人間の秘められた力、素晴らしさを再認識させてくれる感動の物語です。



 2001年1月に新大久保駅で大きな事故がありました。酔ってホームから転落した人を助けようとして、二人の男の人が線路に飛び降り落命した大事故です。

 助けようとした一人・スヒョンは、韓国からの留学生でした。

 自分の命を賭けてまで、人を救おうとしたスヒョン。しかし、スヒョンのことはマスコミで、短期間に大きく報道されたあとは、語られることも少なくなってきました。

 この物語では、男の子がおじいちゃんとサッカーを見た帰り道、今では事故を想像することもできないホームを通過することから、はじまります。ホームにしゃがみこみ手を合わせたあと、忘れられたスヒョンのことを語るおじいちゃん。その話からスヒョンの姿を思い描く男の子。物語は二人の語りだけで静かに展開していきます。

 スヒョンの行動の評価をするのではなく、どのように育ったのかを脚色を交えずにたんたんと紹介した「いのちを考える絵本」です。