野球ボールに夢をのせて
発売日
2003年06月23日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-68401-7

野球ボールに夢をのせて
スポーツ産業とスポーツ振興につくした水野利八

著者 佐藤一美
伊藤展安
主な著作 イルカの大研究』(PHP研究所)
税込価格 1,375円(本体価格1,250円)
内容 野球への夢を、スポーツ用品事業とスポーツ振興に生かし、筋の通った経営姿勢をつらぬいた水野利八の生涯をえがいた物語。



 スポーツ用品メーカー、ミズノの創業者水野利八の、事業とスポーツ振興にかけた一生を描くノンフィクション物語。

 水野利八は若き日、京都で三校(今の京都大学)野球部の試合を見て野球にとりつかれ、スポーツ用品の製造販売をするかたわら、実業団や学生の野球大会を主催するなど、広くスポーツの普及にとりくんだ。その学生野球が、今の甲子園での高校野球大会につながっている。

 また水野利八は、経営者としても、スポーツ産業を「聖業」と名づけ、品質勝負のフェアプレーを信条とした。戦後の物資不足時代にもヤミの原材料には手を出さず、裏取引をきらった。社員にも酒席接待、贈り物はしない、供応をうけないなど徹底し、ケチケチ商法ともいわれたが、その評価は死後に一変する。持ち株すべて(昭和46年、当時のお金で26億円)を、スポーツ振興にあてるよう遺言していたのである。

 筋の通った経営姿勢をつらぬいたその一生を感動的に描いている。