人生の出発点は低いほどいい
発売日
2007年07月23日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-69299-9

人生の出発点は低いほどいい

著者 渡部昇一著 《上智大学名誉教授》
主な著作 渡部昇一の中世史入門』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 人生には「正しい後悔」と「間違った後悔」がある――。自らの境遇を受け入れ、今いる場所を輝きに変えるヒントがつまった好エッセイ。



 「後悔しない生き方」を実践してきた著者は自らの人生を振り返り、「人生愚行多し」と語る。本書は、著者の七十年以上におよぶ人生体験に基いた自伝的エッセイである。

 「名門ではなく活気で選んだ上智大学」「恩師との出会いが人生を変える」など、学問の道がいかに拓かれていったかが窺えるエピソードの数々。さらに論壇デビュー後の立花隆氏との論争、ベストセラー『知的生活の方法』が生まれるまで、など興味深い話が続く。そして著者は、人生には正しい後悔と間違った後悔がある、と説く。「間違った後悔」とは、環境を嘆き、不遇を呪うこと。逆に、「なぜ失敗したのか。どうすれば成功するのか」をじっくり考え、次に備えるのが「正しい後悔」である。

 平成12年にPHP研究所から発刊された『後悔しない人生』を改訂・改題のうえ復刊した本書の「新版へのまえがき――格差社会肯定論として」は、昨今の「格差論議」に大きな一石を投じる必読の一文だ。