「いじめ」の構造
発売日
2008年01月25日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-69523-5

「いじめ」の構造

著者 土居健郎著 《(土居)聖路加国際病院顧問、(渡部)上智大学名誉教授》
渡部昇一
主な著作 <土居・主な著作>『「甘え」の構造』(弘文堂)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 口先の平和主義、そして悪平等主義に覆われた教育界にメスをいれ、日本人の精神構造に鋭く迫った一冊。



 平成六年、一人の少年が自殺した。遺書には「すべては自分が悪い」と記されていた。さらに、両親は少年がいじめられているということに全く気付いていなかった――

 いじめは昔から存在した。しかし、被害者が、肉親にも知られず、また全てを自らの責任とするような「いじめ」は、現代特有のものである。

 現代の「いじめ」を断ち切るために、また、いじめられた子供が自ら死を選ぶという悲劇を避けるために、いま必要なものとは何か。日本人の精神構造に迫り、根本から問い直す。

 なぜ、親は気がつかなかったのか/病むこと痛むこと/からかうという遊びといじめ/悪に抵抗しなくてはならないということを教わっていない/自立を重んじて子どもに配慮しない時代の空気/権威のない世界で起こるいじめ/「しごき」と「いじめ」/まわりができること/いじめにブレーキをかける視点/教育界で一番嫌われていることを持ち出す……