日本語力の磨き方
発売日
2007年10月24日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-69652-2

漢検なんか受けるな!
日本語力の磨き方

著者 田村秀行著 《元代ゼミ講師》
主な著作 『新・田村の現代文講義1~3』(代々木ライブラリー)
税込価格 1,047円(本体価格952円)
内容 元代ゼミのカリスマ講師が教える日本語論。第一部は「漢検なんか受けるな」で現代の風潮を批判し、第二部で「日本語の不思議」を紹介。



 「250万人の漢検」をご存知だろうか。いまや大人気の漢字能力検定のことである。テレビのバラエティー番組でも、難読漢字をクイズで問う形式のものが人気を博している。最近は難しい漢字を読める人が、賢そうに見えたり尊敬されたりもする。

 でも、それと「思考力」はまったく別物であると、著者は説く。その理由は第一部に詳しく書かれているが、漢検は英検と違って「言語」の検定でもないという。クイズ遊びならいいが、ここまで受験者が増えると、「日本語=漢字の読み」なのかと問いたくなる。語の意味を理解することなく、単に複雑な漢字の知識量を増やしても、文章は書けない。

 著者は、元代々木ゼミナールの伝説の講師。『田村の現代文講義』のお世話になった受験生は多いのではないか。その著者が、「日本語論」について熱く問いかけたのが本書である。

 日本語の「語」や「文」の能力をいかに磨くか。そのヒントをつかんでほしい。