「太陽の哲学」を求めて
発売日
2008年11月21日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-70264-3

「太陽の哲学」を求めて
エジプト文明から人類の未来を考える

著者 梅原猛著 《(梅原)哲学者、(吉村)エジプト考古学者》
吉村作治
主な著作 (梅原)『歓喜する円空』(新潮社)、(吉村)『ピラミッドの謎』(岩波ジュニア新書)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 なぜエジプト文明は三千年も続いたのか。平和を愛する神「ラー」が目指した世界とは。人類が混迷から抜け出す鍵を探る異色対談。



 西洋哲学のみならず仏教にも造詣が深い独創的哲学者の梅原猛氏が、エジプト研究の第一人者である吉村作治氏の案内で、初めてエジプトを訪れた。そこで見たこと、感じたことを吉村氏にぶつけ、吉村氏が丁寧に答えるという、現地での異色対談を書籍用に構成したもの。

 小麦農業で栄えたエジプトと稲作農業を取り入れた日本との共通点は「太陽と水」だった。

 日本の最高神「アマテラス」とエジプトの「ラー」の共通点は、生死を繰り返すことだった。

 西洋文明の起源はギリシアの哲学とイスラエルのキリスト教に求めるのが従来の歴史観だったが、じつはその前にエジプト文明があり、それを忘れたところから人類の悲劇が始まった。

 エジプト文明からキリスト教は生まれた。人類はなぜ多神教を捨て、一神教に移ったのか。

 人間中心主義の近代文明が崩壊しつつあるいま、人類が帰るべき思想と哲学を示した、知的興奮に満ちた書。