いつか、キャッチボールをする日
発売日
2009年08月31日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-77231-8

いつか、キャッチボールをする日

著者 鯨統一郎著 《作家》
主な著作 ヒミコの夏』(PHP研究所)
税込価格 943円(本体価格857円)
内容 プロ野球選手・新島隆二は、難病の息子・隼の命を助けたい一心である陰謀に巻き込まれる――。親子の絆が胸に迫る著者新境地の長篇小説。



 野球好きな少年が、父親とキャッチボールをする。しかもその父親はプロ野球選手であり、少年にとって憧れの存在でもある。父と子の、ごく当たり前な情景。そんな日常に亀裂が生じたのは、息子が難病に冒されているとわかったときだった――。

 東京レンジャーズの新島隆二は、36歳のベテラン選手。代打での起用が多くなったものの、勝負強いバッティングは健在だ。そんな父に憧れ、少年野球チームで頑張る小学四年生の一人息子・隼。そんな隼の熱が下がらず、病院に行くと、心臓に治る見込みのない重い病気が見つかる。妻・奈々子と悲嘆にくれる隆二に、高額な治療費を用立てるという男が近寄ってきて……。

 病床で日に日に弱っていく息子と、陰謀に巻き込まれ、追われる身となった父。2人はもう一度、キャッチボールをできるのか。サスペンスあふれる展開を経て、父と子の深い愛情に胸を打たれる著者新境地の傑作長篇、ノベルス版で登場。