迷いクジラの子守歌
発売日
2016年03月17日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-78543-1

迷いクジラの子守歌

著者 安東みきえ著 《児童文学作家》
主な著作 『頭のうちどころが悪かった熊の話』(理論社)
税込価格 1,210円(本体価格1,100円)
内容 鳥になりたいトビウオや、お母さんとはぐれて迷子になったクジラの子どもなど、幸せを求める海の生き物たちの物語。



 悩みながら迷いながらも、幸せを求める海の生きものたちの物語。

 トビウオのトビィは、いつも思っていました。なぜ魚なんだろう、つばさがあるのに。なぜ鳥にはなれないんだろう、こんなに空がすきなのに――。そして、水にもぐるウミ鵜を見て思うのでした。鳥なのになぜ空だけにいないのか。あんなに軽々と飛べる羽をもっているというのに。そんなある日、トビィたちの群れが船にぶつかりそうになり……。

 クジラの子どもはかあさんとはぐれて迷子になってしまいました。ちょっとしたことで叱られて、かあさんのもとを離れたのがいけなかったのです。気づいたらまるで知らない海にきていました。そして、海の生きものたちにかあさんを知らないか聞いてまわるのでした。

 「死の女王」と恐れられ、きらわれているホホジロザメ、いつか竜になれると信じ、泳ぎの練習をするタツノオトシゴ、3億年も前から平穏が好きなシーラカンスなど、心に沁みる7つの短編集。