しらゆきちりか ちっちゃいな
発売日
2020年02月04日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-78916-3

しらゆきちりか ちっちゃいな

著者 薫くみこ作
大島妙子
主な著作 <薫くみこ・主な著作>『ハキちゃんの「はっぴょうします」』(佼成出版社)
税込価格 1,320円(本体価格1,200円)
内容 1年生のちりかは、学校に行きたくありません。なぜかというと、後ろの席にライオンみたいに見えるすずきくんがすわっているからです。



 なんでわたしが、学校に行くのが嫌かというと、後ろの席に「すずきたいすけ」というライオンがいるからです。大きくてこわくて……ライオンみたいだなと思っていたら、だんだんライオンに見えてきました。ライオンは、わたしのおさげを引っ張ったり、替え歌をうたったりして、からかってくるのです。

 さかあがりができないライオンは、放課後、さかあがりの練習をしていました。わたしがライオンにアドバイスをしてあげると、ライオンはさかあがりができるようになったのです。驚いているライオンを見て、わたしたちは声を合わせて、大笑いをしました。

 それから夏休みに入り、学校が始まった日、先生からライオンが引っ越したと聞いて……。

 好きの裏返しで、ちょっかいを出してしまう男の子。それが本気で嫌だと思ってしまう女の子。ふとした出来事から仲良しになっていく姿は、等身大の低学年そのもの。ふたりのやりとりが愛おしい心温まる幼年童話。