嘘吹きネットワーク
発売日
2020年12月15日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-78964-4

嘘吹きネットワーク

著者 久米絵美里著
主な著作 「言葉屋」シリーズ(朝日学生新聞社)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 「野瀬小学校ではカワウソを飼っています」――SNSで出回ったデマからクラスの風紀を正そうと、理子は「フェイク職人」の元を訪れ…。



 『最近、八吹写真館に入りびたってる八吹錯っていうやつが、動画とか画像の加工が得意で、頼めばなんでも作ってくれるらしい。それで今、このあたりの学校の子が、次々と頼みに行っているらしくて、だから最近、八吹写真館は嘘つき写真館って呼ばれてるらしい』

 小野寺理子。野瀬小学校、6年1組、学級委員。

 クラスのSNSで出回ったデマから風紀を正そうと、理子は「フェイク職人」である錯の元を訪れる。ところが、錯は、フェイク画像にふっ、と息を吹きかけてみせると……。

 ネットの存在により高まる嘘の拡散力。なにが本当でなにが嘘か。それは、真偽を見抜く瞬発力より、自分がなにを信じ、守りたいのかという判断力――いま、この時代を生きる子ども達に考えるきっかけをあたえる1冊。

 【目次】
●プロローグ
●1 嘘つきの嘘吹き
●2 炎上クラスルーム
●3 水川大喜利
●4 妖精の正体
●5 カワウソの懐中電灯
●エピローグ 『嘘百科』あとがき