地球の片隅の物語
発売日
2011年09月14日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-79972-8

地球の片隅の物語

著者 曽野綾子著 《作家》
主な著作 『貧困の僻地』(新潮社)
税込価格 1,047円(本体価格952円)
内容 世界各地の新聞の片隅で見つけた「小さなドラマの大きな真実」。平和、自由、善意といった、日本人の無邪気な価値観を鮮やかに裏切る。



 世界には、いろいろな人といろいろな国がある。だから、おもしろく事は動いていく――これまで世界中を探訪してきた著者の実感である。異国の地で直面するカルチャー・ギャップのなかには、人の話だけでなく、それぞれの土地で読む新聞のニュースもある。外国の新聞の三面記事には、日本では絶対に読めないような話が出ており、その「楽しさと感動」は著者にとってやめられないのだという。

 本書は、90年代中ごろより、東南アジアの街角からアフリカ大陸の果てまで、著者が各地を訪れた際に現地の新聞の片隅で見つけた「小さなドラマの大きな真実」をのびやかに綴ったエッセイ集だ。誰もが「平和」や「自由」や「善意」をよきものとして望んでいるという、日本人の無邪気な価値観を鮮やかに裏切ってくれる。また、こう感じる読者もいるだろう。ここ十数年で世界は変化したというものの、「貧困、争い、災い、そして喜びと誇りが世界には満ち溢れている」と。