ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す
発売日
2014年01月17日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-81673-9

ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す
これからのソーシャルメディア航海術

著者 津田大介著 《ジャーナリスト、メディア・アクティビスト》
主な著作 『情報の呼吸法』(朝日出版社)
税込価格 924円(本体価格840円)
内容 「ツイッターはむしろ人の素があらわになる」――キュレーターの第一人者がだからこその発想を公開。これからのソーシャルメディア活用法。



 「テレビや新聞は“マスゴミ”だ」「ネットにはデマがはびこっている」。マスメディア、ネットニュース、ソーシャルネットワーク――これほどまでメディアの川が無数に分岐すれば、それぞれの支流から大量のゴミが情報の海へと流されても当然だ。たんに使い物にならないガラクタならまだしも、判断や価値観を狂わせるウソも流れ込み、海は決して透明ではない。

 それでも私たちは、濁った水の底に沈む貴重な情報や知、人脈をなんとか拾い出したい。そのためには、私たち自身が成熟した受け手にして突出した発信者にならなければならないのである。テレビ、新聞を無条件に盲信したり揶揄したり、あるいはツイッターやフェイスブックを内輪の掲示板程度にしか見ていない。そんなことでは、この情報の大海を泳ぎきることなんてできやしない。

 各メディアには特性がある。じつは多くの人が、それぞれの真価を理解していないのではないだろうか。

 たとえばツイッターは、140字という短い字数で反射的につぶやくことから、別の人格を演じたりカッコつけたりすることが難しく、その人の「素」つまりは人間性があらわになりやすいと著者は言う。そのため、人脈を浅く広げるツールというよりは、ほんとうに信頼できる人を見抜き、その人と関係を深めるためにもってこいのメディアである。その特性を知ってさえいれば、いっしょに仕事をしたり、一生つきあうことになる「宝の人脈」を掘り当てることもできるはずだ。

 テレビ、ラジオ、ネット放送、ツイッター――文字どおり「7つの海」を股にかける津田大介が、ソーシャルメディアを中心に、私たちをとりまくメディア環境の現実と未来、それぞれの上手な活用法と連携術、そして、情報の海に溺れることなく、メディアを使いこなすリテラシーを高めるための独自の発想や方法論について、あますところなく解説する。

 情報メンテに役立つ<最強の羅針盤>。

 【目次】

 プロローグ ツイッターで「人」を見抜く

 第1章 [動かす]メディアはどこへ行く

 第2章 [受ける]情報のチューニング

 第3章 [発する]アウトプットの論点

 第4章 [伝える]発信者として突き抜ける

 第5章 [魅せる]メディア・アクティビストになる方法

 第6章 [働く]あらためて仕事とは何かを考える

 付録1 特別対談 アルゴリズムに支配されないために 川上量生×津田大介

 付録2 特別解説 津田大介論、あるいはパーソナルメディアの誕生 島田裕巳