なぜ疑似科学が社会を動かすのか
発売日
2016年02月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-82995-1

なぜ疑似科学が社会を動かすのか
ヒトはあやしげな理論に騙されたがる

著者 石川幹人著 《明治大学情報コミュニケーション学部教授》
主な著作 『超常現象を本気で科学する』(新潮新書)
税込価格 880円(本体価格800円)
内容 企業の採用で使われる性格診断、放射能除染ができると信じられたEM菌……なぜあやしい科学が社会を動かす? 進化生物学で考える。



 企業における人事採用の際に、性格分析が使われることがある。しかし、非常に複雑な存在であるヒトの性格を、質問に答えてもらうだけで診断するのはかなり困難である。世間に流行している心理テストもほとんど疑似科学の疑いが強い。一方、巨大市場を形成しているサプリメントも注意が必要で、その効果をうたう主張のほとんどは疑似科学といえる。

 なぜこのようにあやしげな理論が蔓延するのか? この人間心理の謎を解くカギは、科学と疑似科学の両方の源である、「規則的なパターンや原因の抽出」という行為である。本書は共同研究者とともに「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」を立ち上げた疑似科学研究の第一人者が、進化生物学の視点から人間心理の本質に迫る。

 ◎抗酸化作用があるという活性水素水/◎学校や自治体が本気で採用した、放射能の除染効果があるというEM菌/◎疑似科学としての占星術、血液型占い/◎封印された超能力の科学 etc.