伊達女
発売日
2020年11月05日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-84770-2

伊達女

著者 佐藤巖太郎著 《作家》
主な著作 『会津執権の栄誉』『将軍の子』(以上文藝春秋)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 母、妻、養育係、娘……心に鬼を棲まわせた“独眼竜”伊達政宗の周囲にいた、たくましく、たおやかな女性たちを感動的に描いた連作短篇小説集。



 心に鬼を棲まわせた“独眼竜”伊達政宗の周囲には、かくも、たくましく、そしてたおやかな女性たちがいた――。

 我が子に毒を盛ったとされる母・義姫、影ながら政宗を支え続けた妻・愛姫、片倉小十郎の姉で政宗を育てた喜多、松平忠輝に嫁いだ娘・五郎八姫、そして真田信繁(幸村)の娘・阿梅……伊達の女性を主人公にした連作短編集。

 母・義姫――毒を盛ったのは母だと疑っておいでなのでしょう

 妻・愛姫――濡れ衣を着せられたまま、殿が平気でおられるとは思いませなんだ

 保姆・片倉喜多――本当のことを言ってはならぬ。言えば、政宗の心は折れる

 娘・五郎八姫――私は優しくなどありませぬ。父・政宗を気に掛ける母を見て育ちましたゆえ

 真田家・阿梅――黙っていたこと、ご容赦くださいませ。ですが、お知りにならぬほうがよかったのです

 伊達政宗の言動等から生まれたとされる「伊達男」。伊達といえば、男ぶりばかりが注目されるが、実は女性こそが素晴らしかった!

 各短編で描かれる五人の女性の生きざまを通して、伊達政宗の真の姿も浮かび上がってくる。

 『会津執権の栄誉』で直木賞にノミネートされた著者、新境地の最新刊。