つながりの人類史
発売日
2023年02月20日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-85402-1

つながりの人類史
集団脳と感染症

著者 田村 光平 著 《東北大学准教授》
主な著作 『文化進化の数理』(森北出版)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 先史より、人類が病に倒れ、抗ってきた「感染症」と「文化」には共通性がある。両者の不可分性から人間社会の本質を明らかにする。



 ヒトが集まるほど技術は発展しやすく、同時に感染症が蔓延しやすい。つまりわれわれに脅威を与える感染症と、恩恵をもたらす技術の発展は似た性質を持つ、ということだ。

 「感染症によって多くの人が倒れ、また社会のあり様が影響を受けるということ自体は、人類史ではありふれたことと形容して差し支えない出来事でした。そのメカニズムが、過去も今も変わらず、われわれがあつまり、そして交流することにあるというのが、本書のテーマです」(「はじめに」より抜粋)。

 人類学と「文化進化」を専門とする著者が、憶断を排して両者の密接な関係を追いかける。

 はじめに 人類史の研究の「不確かさ」

 第1章 感染症と文化の伝達の共通性

 第2章 社会の「複雑化」と感染症

 第3章 集団脳・イノベーション・社会ネットワーク

 第4章 人類は病をどう防ごうとしてきたか

 おわりに 情報空間の「感染症」と人類史研究の将来