おやつ
発売日
2024年12月05日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-90442-9

おやつ
〈菓子〉時代小説傑作選

著者 西條 奈加/知野 みさき/中島 久枝/篠 綾子/嶋津 輝 著/細谷 正充 編
主な著作 はらぺこ 〈美味〉時代小説傑作選』(PHP研究所)
税込価格 924円(本体価格840円)
内容 甘味は心を満たすもの――月見団子や鶉餅、新作菓子に身体によい菓子など、江戸の人びとも好んだ“甘い物”がテーマのアンソロジー。



 シリーズ累計50万部突破!

 月見団子や鶉餅から、滋養のある菓子まで……心和ませる甘いものをおひとつどうぞ。味わい深い名作アンソロジー

 
●「夢の酒」(中島久枝)おみちの父は腕のいい菓子職人だが、めったに菓子を作らない。家計のため、母とおみちで作ったさつまいもの菓子が人気を呼ぶも、父はなぜか怒り出す。落ち込むおみちは両親が抱える秘密を知り……。書き下ろし。

 
●「如月の恋桜」(知野みさき)光太郎・考次郎の兄弟が営む「二幸堂」と、大店「草笛屋」による“菓子比べ”が開かれることに。確執のある二店の勝負の行方は……。

 
●「養生なつめ」(篠 綾子)菓子職人を目指すなつめは、菓子舗「照月堂」で子守の女中として働いている。ある日、おかみさんが体調を崩してしまい、なつめは、おいしくて体にもいい菓子があれば、と考え……。

 
●「お供えもの」(嶋津 輝)菓子屋の長男・善吉は、出来の良い手代が後を継ぐことを知って、後先考えずに店を飛び出してしまう。ひょんなことから、瀬戸物屋「天野屋」の店番をすることになった善吉は、天野屋の父娘の悲しみを知り、己ができることをしようとする。書き下ろし。

 
●「大鶉」(西條奈加)武士から菓子屋へと転身した治兵衛は、実家の法事に出席したことで、幼き日の弟との思い出を回想する。今では高僧となった弟は、あるとき庭の高い木に登って降りてこなくなった。心配した治兵衛がとった策とは……。