人名事典
佐貫亦男(さぬき・またお) |
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一九○八年秋田県生れ。東京帝国大学工学部卒。気象庁、日大教授を経て、航空宇宙評論家。 ロケット工学専攻。「発想のモザイク」の大家。マルチに広がる好奇心の翼、鼻歌交じりの一周遅れの長距離ランナー、一流よりも二流を愛すというスタンスが、いつのまにか著書四十冊に結実する。いまの日本の技術者には佐貫氏ほど余裕がないのか。しかし、それでは独創的なものは生れない。『日経ビジネス』(94年9月26日号)では、楽しみのなかから独創性をどう育むかを考えた。一つに、あえてばかばかしい製品をつくること。無駄の効用が現われる。またエンジニアがプライドをもつような環境づくりを、という。明治生れの技術者は心身ともに並み外れて強い。 著書に『奇想からの発想』(PHP文庫、88年)、『新生ドイツ見聞録』(光人社、90年)など。 |
(データ作成:1997年) |