人名事典

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和田一夫

(わだ・かずお)
 一九二九年神奈川県生れ。日本大学経済学部卒。八百半デパートを設立、社長。積極的に海外に進出、国際流通グループヤオハンを設立。

 母親は、NHK朝の連続テレビドラマ「おしん」のモデルといわれ、熱海の大火で焼失した家業の八百半商店を、いまでは世界十六カ国に四百を超す店舗を展開する企業に発展させた。最近は、中国での展開に全力投球し、売り場面積で世界最大級の規模の上海店をオープンしたほか、ヤオハンブランドの製造業にも進出している。巨額な対中投資の危険性を指摘されることもあるが、「中国で通用するものをつくり、次の段階ではアジアの各国で通用する商品、そして最終的には厳しい日本の規格に合う商品をつくる。大事な祖国に安くて良い商品を、最高のサービスをもってお届けする」(『財界』96年2月13日号)ことを目標におく。国内より先に海外展開を図った戦略経営者である。

(データ作成:1997年)