人名事典

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宮尾尊弘

(みやお・たかひろ)
 一九四三年東京都生れ。慶應義塾大学経済学部卒。マサチューセッツ工科大学で経済博士号を取得。南カリフォルニア大学教授を経て筑波大学教授。

 専門は都市経済学だが、土地問題や金融論について幅広い研究を手掛け、政府の経済対策をめぐって官庁エコノミストと論争も厭わない。日本のバブルの原因は、財政、金融当局の失敗だと断じ、バブル後の日本経済の構造改革について政策提言をまとめている。日本経済の先行きは、官僚主義を改革し、官主導から民主導の政策決定機構をつくれるかどうかにかかっているとし、具体的には、大蔵省の解体と金融庁、日本版SECの設置、多年度予算の編成などを当面の政策として打ち出すべきだと主張している。

 主著に『「ストック経済」の時代』(日本経済新聞社、89年)、『「経済敗戦国」日本』(東洋経済新報社、95年)などがある。

(データ作成:1997年)