人名事典

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山口雅也

(やまぐち・まさや)
 1954年、神奈川県生まれ。早稲田大学在学中にはワセダミステリクラブに在籍し、在学中から評論などで活躍していた。1986年、ゲームブック『13人目の名探偵』(JICC)を発表。この作品で注目され、その後1989年、死体が生き返るという世界を舞台にした『生ける屍の死』(創元推理文庫)を発表し、本格的に作家デビュー。

 その後、『キッド・ピストルズの冒涜』(創元推理文庫)、『13人の探偵士』『キッド・ピストルズの妄想』(東京創元社)などを刊行する。94年、『日本殺人事件』(角川文庫)で第48回日本推理作家協会賞を受賞。また同年刊行した、2枚組CDをイメージした短編集『ミステリーズ』(講談社)は『このミステリーがすごい!』で国内部門一位を獲得。98年には姉妹編的な『マニアックス』(講談社)も刊行。

 小説内に作品世界を構築し、その「世界」全体をある種のミステリーとして、世界の謎解きを意識した実験的ながら、かつ完成度の高い作品群で読者の支持を集める。いま最ものっているミステリ作家のひとり。

(データ作成:1999年)