人名事典

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浅田 彰

(あさだ・あきら)
 一九五七年兵庫県生れ。京都大学経済学部卒。同大助手を経て、助教授。『批評空間』、『インターコミュニケーション』の編集委員でもある。

 ドゥルーズ、ガタリ、デリダらのポスト構造主義をチャート化した『構造と力』(勁草書房、83年)がベストセラーとなり、朝日新聞紙上でのモラトリアム論争や流行語にもなった「スキゾ」「パラノ」議論は知的仕掛人の地位を不動のものとした。最近は『諸君!』(95年8月号)の「オウムとは何だったのか」で「オウムはおたくの連合赤軍」と分析、この社会が変り者を抱え込む隙間をどれだけもてるかが重要、と説いた。 かつての天才肌に安定感が加わったか。経済からサブカルチャーまでを論じられる新世代の論客としての期待が高まる。

 著書に『逃走論』(筑摩書房、84年)ほかがある。

(データ作成:1997年)