人名事典

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矢吹 晋

(やぶき・すすむ)
 一九三八年福島県生れ。東京大学経済学部卒。東洋経済新報社、アジア経済研究所を経て横浜市立大学教授(商学部教授)。

 中国脅威論や混乱説を批判する。「中国の脅威といっても、二十年、三十年を経たのちの可能性の話」と喝破(『THISIS読売』96年5月号)、「分裂という脅迫も連邦という美辞麗句も、中国が受け入れる余地はほとんどない」「鬼面人を驚かす『三国志』物語は空想の域を出ない」と断じた(『諸君!』95年4月号)。さらに最近は、中台関係の緊張について、「あたかも夫婦喧嘩。世界中は夫婦喧嘩スタイルに騙された」とし、「両岸問題に対する日本の介入は極力避けるべきだ」と主張する。ミサイルによる威嚇を一笑に付す、恐るべき胆力の持ち主。

 著書『巨大国家中国のゆくえ』(東方書店、96年)、『図説・中国の経済』(蒼蒼社、92年)、『毛沢東と周恩来』(講談社、91年)。

(データ作成:1998年)