人名事典

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細見 卓

(ほそみ・たかし)
 一九二○年京都府生れ。東京帝国大学経済学部卒。大蔵省主税局長、財務官、海外経済協力基金総裁を歴任。ニッセイ基礎研究所会長。

 国際経済と日本経済を総合的にとらえる視点には、確かなものがある。最近では、日本の政治、経済、文化を幅広く論じている。日本が直面している難問として、外国人労働者の受け入れ、産業のサービス化にともなう生産性と雇用吸収力の問題、地球環境問題に着目している。そしてその解決には、政治のリーダーシップが求められるとし、人材育成のための教育改革論を展開している。全国をいくつかの大教育管区に分けて、それぞれに大臣を置き、文教の工夫と競争の自由を促すべきであるというユニークなものである。

 主著に『大変革期の世界を見る眼・日本を見る眼』(時事通信社、93年)、『日本の国がら』(編著、東洋経済新報社、94年)などがある。

(データ作成:1997年)