国民の油断
発売日
2000年05月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57411-0

国民の油断
歴史教科書が危ない!

著者 西尾幹二
藤岡信勝
主な著作 歴史を裁く愚かさ』(PHP研究所)
税込価格 649円(本体価格590円)
内容 自虐史観と謝罪史観で塗りつぶされた歴史教科書。世界にも例のない偏向教科書の実態と原因とは。話題を呼んだベストセラーを文庫化。



 本書の著者の一人で東京大学教授の藤岡信勝は「文庫版へのまえがき」のなかで、検定済み七社の中学校用の歴史教科書をさして、とうてい日本人のために書かれた教科書とはいえないといい、「自国に対してここまで悪意に満ちた教科書を国費で子どもに押しつけるのは、国民の教育権に対する許しがたい侵害である」といっている。

 実際、本書に取り上げられている七社のわが国近代史の解釈と記述は、自虐史観と謝罪史観に塗りつぶされているといってよい。なぜ、このようなことになってしまったのか。毅然とした態度をとらず謝罪外交に明け暮れる政治家、またそういう政治家を選び、政治に関心を寄せることを忘れてしまった国民、そこに「国民の油断」があったというのである。

 本書は歴史教科書の内容の「ひどさ」を知るには恰好の書である。文庫化に際して、まともな教科書を子どもたちに与える手だての一つとなる教科書採択制度をめぐる対論を新たに増補している。