前田利家の謎
発売日
2001年10月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57618-3

前田利家の謎
なぜ生涯ナンバー2を貫いたのか

著者 武田鏡村著 《日本歴史宗教研究所所長》
主な著作 名禅百話』(PHP研究所)
税込価格 607円(本体価格552円)
内容 信長・秀吉・家康と三人の天下人に仕え、それぞれから厚い信頼を得た前田利家。天下を狙わず、常にナンバー2を貫いた、その処世観とは?



 2002年のNHK大河ドラマは『利家と妻まつ』に決まった。主人公である前田利家だが、意外にその人物像や生涯は知られていないようだ。

 戦国武将である利家は、桶狭間合戦などで活躍し、後に豊臣政権の五大老の一人として君臨した。

 信長には少年期より側近として仕え、秀吉とは朋友として互いに助け合い、家康とは牽制しあいつつ豊臣家を支えあった。だが、それぞれ個性の異なる天下人三人に一目置かれ、また良好な人間関係を保てたのはなぜなのか。

 本書では、そんな利家の謎めいた点に注目し、利家の人間像と魅力に迫る。

 著者によれば、利家の素直で人に慕われる誠実な人柄が、下克上の時代にあって、絶大な信頼を得た理由だという。幾多の難題解決で示した優れた調整力も、正攻法を貫く利家ならではの所業だと賛辞する。

 能力主義を重視する会社が増加する昨今、組織の人間関係をいかに生き抜くべきなのか、ビジネスマンの参考になるところも多いのではないか。