漢の武帝
発売日
2002年02月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57692-3

漢の武帝
大帝国を築き上げた中国屈指の皇帝

著者 岡本好古著 《作家》
主な著作 韓信(PHP文庫)』(PHP研究所)
税込価格 796円(本体価格724円)
内容 若くして即位し、半世紀余りにわたる治世によって漢帝国の版図を拡大した武帝。この偉大なる皇帝の波瀾の生涯を綴る長編歴史小説。



 「雄才大略(優れた才能と偉大な政策をもつ)」と評された、偉大なる「武の帝王」・漢の武帝の生涯を描く長編歴史小説である。

 秦滅亡後に、楚漢の決戦で項羽を破った劉邦が建国した漢帝国。武帝はその第七代皇帝である。第九皇子として生まれた劉徹(武帝)は、母・王妃が父・景帝の最愛の寵姫であったことと、後宮に影響力をもつ館陶長公主(景帝の姉)の後押しもあって、若くして即位することに。勉学の友であった桑弘羊を側近に迎え、以後、衛青、雀去病、張騫等若くて個性豊かな人材を積極的に登用していく。先々代から「文景の治」と呼ばれる泰平期が続いていたが、武帝は意欲的に版図の拡大を図り、衛青等を将軍に抜擢して、懸案であった匈奴をはじめとする異民族との熾烈な戦いを繰り返し、強大な国家を築き上げたのである。

 在位五十余年の永きに及ぶ武帝の軌跡と、彼の周囲を彩ったさまざまな人たちの人間味溢れるドラマを、雄渾な筆致で描く力作。