則天武后と玄宗皇帝
発売日
2007年05月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66845-1

則天武后と玄宗皇帝
大唐帝国の「光と影」

著者 岡本好古著 《作家》
主な著作 韓信』(PHP研究所)
税込価格 817円(本体価格743円)
内容 則天武后から始まった女性による唐王朝の陰の支配。武后の孫・玄宗皇帝は、その打倒を掲げたが……。唐王朝の暗部にせまる長編歴史小説。



 唐の第二代皇帝・太宗に見初められ、下級女官として後宮に入内した武照。本来ならば太宗崩御と共に出家を強いられ、これほどの名を後世に残すことはなかっただろう。

 しかし歴史のいたずらか、第三代皇帝・高宗が父帝の元妾・武照の美貌に眼をとめた。再び後宮に輿入れし、その頭角を現す武照。他の寵姫や反対派を粛清につぐ粛清で蹴落とし、中国史上唯一の女帝・則天武后として玉座に昇り詰めると、中国はまれにみる長い「女禍(にょか)」の時代に入る。

 「女禍」――女性権力者による陰の政治支配と血腥い皇位・政権争いに終止符を打つべく、満を持して起ち上がった武后の孫・隆基。隆基ら有志たちによるクーデター、長きにわたる畸形王朝の終焉……。

 晴れて第六代皇帝・玄宗となった隆基は善政を敷き、唐の黄金期を築き上げるが……。「女禍」の呪縛は真に断ち切られたのか?

 初唐期から盛唐期までの暗部に切り込む力作歴史小説。

 『青龍の門』を改題。