魂の言葉
発売日
1999年08月26日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-60728-3

魂の言葉

著者 梅原 猛
日比 工著
主な著作 哲学への回帰』(PHP研究所)
税込価格 1,485円(本体価格1,350円)
内容 唯一動かせる右手で綴った、脳性麻痺の作家・日比氏と師との心の「対話」。生と死の意味、障害者としての生き様、言葉の力等のテーマを語り尽くす。



 著者の一人、日比工氏は脳性麻痺を抱え、40数年生きてきた。言葉を発することができず、体も一部分を除いては自由に動かすことができない。その人間が、唯一動かすことができる「右手」でキーボードを叩き、書簡を綴った。それに応じた、師である哲学者の梅原猛氏との往復書簡を纏めたのが本書である。 日比氏は幼いころから、モーツァルトとベートーベンの音楽を聞き、小林秀雄やニーチェなどの思想性の高い書物に親しんできた。そのような環境の中で、「生と死の意味」「肉体の発する言葉の力」「美しき言葉の音色」などのテーマの思考を重ね、梅原氏と20年近くにわたり哲学的対話を続けてきた。本書ではその蓄積がいかんなく表現され、「生きることの意味」が深く追求されている。また、著者両人の綴った言葉は「詩的な美しさ」を響かせ、読むものに大きな感動を与えるのである。 多くの苦悩を抱え迷える日本人に贈る、異色の哲学的対話集である。