水平線の向こうから
発売日
2002年06月27日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-62242-2

水平線の向こうから

著者 堂園晴彦文
葉祥明絵
主な著作 『それぞれの風景―人は生きたように死んでゆく』(日本教文社)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 死は、その人の存在を消すのではなく、見えなくするだけ。だから≪心の電話≫で話せるんだ。感動的なお話を美しいイラストで綴る絵本。



 もしも死が間近にせまり、愛する幼い子を残して先立たなければならなかったとしたら、あなたは我が子に死をどのよう伝えますか?――本書は、この重く切ないテーマを、感動的な物語と葉祥明氏の美しいイラストで綴る絵本である。

 原作は、この5年間に約400人の臨終に立ち会った医師である堂園晴彦氏で「先立つ親が心残りのないように、そして子どもが愛する人の死から一日も早く立ち直り、前向きな人生を送れるように」との願いを綴ったという。

 物語の舞台は南の島。その浜辺で、主人公の藍(あい)という女性と恋人が、藍の思い出の海を眺め、たたずむシーンから始まる。空と海の澄みきったブルーの世界、イエローの光りの回想シーン、そして感動的な結末へと色の変化とともに展開していく。

 死は、その人の存在を消すのではなく、船が水平線の向こうに消えるように、見えなくなるだけ。――愛する人、かけがえのない人と読んでいただきたい一冊である。