破天荒に生きる
発売日
2002年06月14日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-62254-5

破天荒に生きる

著者 鹿島茂著 《共立女子大学教授》
主な著作 『フランス歳時記』(中公新書)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 明治・大正期に、モノづくり大国・日本の基礎を築いた起業家たちの、破天荒な一生の物語。現代ビジネスマンを奮い立たせてくれる一冊。



 萩原朔太郎が、かってこのようなことをいっている。「……今日に於て商業はもはや昔の精神を失ってしまった。現代の商業は、何の冒険でもなく英雄的な叙事詩でもない……」。

 では日本の商業が「浪漫的な冒険」であり、「詩」であった時代とはいつのことか。それが本書でとりあげる明治・大正期である。

 この時代は、まったくの無一文の若者であっても成り上がろうとする強烈な情念さえあれば、不可能を可能にし、無から有を生ぜしめることができた時代であった。

 本書は明治・大正期に功成り名を遂げた、恵比寿ビールの馬越恭平、カルピスの三島海雲、日産コンツェルンの鮎川義介、東武鉄道の根津嘉一郎、セイコーの服部金太郎といった計24名の実業家たちの伝記をひもといていくことによって、21世紀のベンチャー・ビジネスマンたちがデフレの荒波をものともせずに、ふたたび「浪漫的な冒険」の大海原に乗り出し、成功をつかみ取ることを願う書である。