倫理学の時間
発売日
2003年05月26日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-62918-6

「何が正しいのか」わからなくなった人たちへ
倫理学の時間

著者 鷲田小彌太著 《札幌大学教授》
主な著作 「やりたいこと」がわからない人たちへ』(PHP研究所)
税込価格 1,210円(本体価格1,100円)
内容 「正しい・正しくない」ということがわからなくなった時代に、倫理学は、どのような役割を果たすのだろうか。鷲田教授流の視点で迫る。



 著者は、倫理学とは、「正しい・正しくない」を、すなわち「価値」を判断する、そして、その判断の基準を明示する学問である。しかしそれがどんなに素晴らしく、正しいように見えても、人間の自然(本性)に適っていなければ無効であり、有害な結果をもたらす。ところが、この人間の自然というやつが「やっかい」なものであり、「倫理」が人間にとって必要であり、倫理学がやっかいな学問である最大の事情である。しかし、その人間の自然のやっかいさこそ愛すべきものであり、生き方の基本になるものであると強く訴えている。

 何が正しくて、何が正しくないのかが、とてもわかりにくい時代になってきているときに、若い世代は何を頼りに生きていくべきだろうか。政治・経済といった現実社会の具体的事例を取り上げながら、「倫理」という学問を深く掘り下げていく。独自の視点で数々のヒットを飛ばしてきた著者が、真面目にわかりやすく若者むけに語りかける本。