モナ・リザは、なぜ微笑むのか
レオナルド・ダ・ヴィンチ 傑作の構造

　『モナ・リザ』『最後の晩餐』『受胎告知』『岩窟の聖母』――。ダ・ヴィンチ作品の数々の謎。西洋美術史研究の第一人者が、天才の真実を読み解く。

　【主な内容】序章　神話を超えて――日本人の眼で見直すレオナルド　○『モナ・リザ』はモナ・リザではない　○黒い服の謎とつくられた神話／第一章　ヴィンチ村の奇跡≪萌芽期≫　○フロイトに誤解された奇妙な記憶とは　○左手で書いた鏡文字の真実／第二章　天才をつくった都フィレンツェ≪開花期≫　○天才は他人から学ばない　○『受胎告知』に描きこまれた秘密とは／第三章　彼はミラノで「神」になった≪全盛期≫　○あえて絵画のタブーを犯す　○大規模修復でわかった新事実とは／第四章　なぜ微笑を描いたのか≪円熟期≫　○西洋美術にはじめて「微笑」が現れた　○誰でもなく誰でもある誰かの微笑／終章　絵を描かない画家≪老成期≫　○幻の壁画はミケランジェロとの“共作”だった　○自然の脅威に世界の終末をみる