修羅の剣(上)
発売日
2009年08月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67344-8

修羅の剣(上)
幕末の天才剣士・仏生寺弥助

著者 津本陽著 《作家》
主な著作 名将名城伝』(PHP研究所)
税込価格 734円(本体価格667円)
内容 幕末随一の天才剣士・仏生寺弥助の短くも壮絶なる生涯。上巻では越中の貧農出身の弥助が、江戸・練兵館で才能を開花させるまでを描く。



 越中氷見郡仏生寺村の貧農に生まれ、ござ問屋の下男として働く弥助16歳は、ならず者に絡まれているところをある若侍に救われた。同郷の剣士・斎藤三九郎である。江戸四大道場の一つ、神道無念流練兵館の斎藤弥九郎の弟である三九郎は、弥助に剣術の才を見出して熱心に稽古をつけた。みるみる上達する弥助を愛でた三九郎は、家来に取り立てると約して旅立つ。しかし弥助の運命はその後、急展開する。将来を誓い合ったお里が自害すると、お里を手籠めにした若旦那に鉄拳を見舞い、江戸へと出奔する。

 苦難の旅を経て、練兵館に転がり込んだ弥助。住み込みの下男となった弥助だが、その才を見出されるのに長くはかからなかった。ご隠居・岡田十松利貞に手ほどきを受け、やがて練兵館でも屈指の剣士に成長する。「仏生寺一流」と名づけられた必殺技も編み出し、剣名は江戸中に知れわたる。

 幕末の天才剣士とうたわれた仏生寺弥助、上巻ではその研鑽時代を描く。