「型」と日本人
発売日
2008年11月14日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-70335-0

「型」と日本人
品性ある国の作法と美意識

著者 武光誠著 《明治学院大学教授》
主な著作 藩と日本人』(PHP研究所)
税込価格 770円(本体価格700円)
内容 作法や美意識としてうけつがれてきた「型」、さらに神道と武士道、わび・さびなど、人間と自然を大切にする日本人の品性の源泉に迫る。



 婚礼や葬儀には、一定の形式がある。剣道や柔道の試合は一礼からはじまる。また、「一度に二つのことをしない」ことが、美しい作法を生む。

 日本文化の根底には、このような「型」の思想がある。日本人はふるまいやものの見方において「型」を身に付け、人間関係をたいせつにする合理的な品性を受け継いできた。西洋人が、「日本人は無宗教だ」と言って私たちを非難することがあるが、日本には、日本の道徳、日本の品性がある。それは、一人一人が「型」の文化を身に付けることによってつくられるものである。しかし、現代においてこの「型」の文化は崩れつつある。

 神道の基本理念、武士道がなぜ生まれてきたか、「わび」「さび」の美意識とは何か、さらに江戸しぐさや江戸時代の子供の躾(しつけ)などを取りあげ、日本人が身に付けるべき「型」とは何かに迫る。