書籍

- 発売日
- 2008年11月14日
- 判 型
- 新書判
- ISBN
- 978-4-569-70470-8
封建制の文明史観
近代化をもたらした歴史の遺産
著者 | 今谷明著 《都留文科大学学長》 |
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主な著作 | 『武家と天皇』(岩波新書) |
税込価格 | 836円(本体価格760円) |
内容 | 封建制とは近代化の通過儀礼であり、民主主義に至る絶対条件である。西洋、日本、中国の歴史をひもときながら、封建制の再評価を試みる。 |
封建制は民主制の反対概念として、悪しきものの形容詞にされてきた。しかし、歴史学的に検証すれば正しい評価といえるのだろうか? 十三世紀、蒙古軍の侵略をはね返した日本、西欧、エジプトの三地域では、いずれも封建制が確立していた。中国やペルシアなど、官僚制が行き渡っていた領域、あるいは東欧のように建国ほどなく封建制も緒についていない地域は、たやすく蒙古軍に踏み破られたのだ。また、ルネッサンスや産業資本主義も、極東、西欧、中東という、モンゴルの影響を逃れた地域から発展している。私たちは、封建制なる事象をどう考えてゆけばよいのか。本書では「封建」の歴史的経緯や語源をたどりながら、福沢諭吉、梅棹忠夫、網野善彦、ウィットフォーゲルなどの学説を丹念に検証。第二次大戦後、日本の敗戦は前近代の封建制が充分に克服されていなかったとする進歩的文化人の見解に異議を申し立て、歴史遺産としての封建制に光をあてた真摯な論考である。
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