地名で読む江戸の町
発売日
2013年11月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-76123-7

地名で読む江戸の町

著者 大石学著 《東京学芸大学教授》
主な著作 『吉宗と享保の改革』(東京堂出版)
税込価格 796円(本体価格724円)
内容 丸の内、後楽園、お台場、銀座、吉原……。地名の由来を知れば、人々の生活や時代が見えてくる。100万都市・江戸の町づくりを探る。



 丸の内、お台場、八丁堀、吉祥寺、吉原……。地名の由来を知れば、過去の社会制度や事件、人々の生活が身近に見えてくる。

 本書は、地名をもとに100万都市・江戸の町の誕生と成長にアプローチ。

 第1部では、幕府の都市づくり政策を概観――。番町、寺社地、町人地、鷹場はいかに造られたのか。さらに「大江戸」「江戸っ子」の呼称の起源や、現代では消えてしまった地名にも言及。

 第2部では、江戸とその周辺(今の東京都)を機能・地域別に分類し、それぞれの地名の具体的歴史を探訪する。たとえば、「八丁堀」は開鑿された堀の長さから、「吉原」は葭(よし)の生い茂る地から、「千住」は荒川から千手観音が上がったことから、「吉祥寺」は明暦の大火で本郷の吉祥寺門前の住人が移り住んだことから名付けられたという。

 家康の関東移封から、吉宗の首都圏再編、明治の東京改称に到るまでの道のりが、今に残る50の地名の“記憶”からありありと甦る。