杉原千畝(すぎはらちうね)
発売日
2015年08月03日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-76404-7

戦場の外交官
杉原千畝(すぎはらちうね)

著者 櫻田啓著 《作家》
主な著作 『幻のジパング』(文芸社)
税込価格 726円(本体価格660円)
内容 外務省に反してユダヤ難民に「命のビザ」を発給した杉原千畝。サムライの心を持った杉原の人生を、当時の世界情勢を俯瞰しながら描く。



 「人の命」を奪うのが当然の戦時下で、彼は命を懸けて「人の命」を守った――。

 本国外務省の方針に背き、ナチスに追われてリトアニアに逃れてきたユダヤ人のために、日本通過ビザを発給し、6000人もの命を救った杉原千畝。そして託されたその命のバトンを受け継いだ建川美次、根井三郎、小辻節三、松岡洋介ら4人のサムライたちの勇気ある行動……。

 本書は、ヨーロッパと西太平洋で勃発した「戦争」という非常の事態を織り交ぜながら、のちに「日本のシンドラー」と呼ばれる杉原とその家族が、戦時下のヨーロッパに赴任してからの軌跡と、外交官としての杉原千畝がとった行動にスポットをあて、小説にしたものである。

 また、日米開戦を避けるためにアメリカの地で命を削った齋藤博駐米大使、真珠湾攻撃を立案、最後は南太平洋に散った山本五十六連合艦隊司令長官ら、それぞれの立場で自らの信念を貫き通した男たちの生きざまをドラマチックに描く。

 文庫書き下ろし。