手の中の天秤
発売日
2016年09月08日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-76612-6

手の中の天秤

著者 桂望実著 《作家》
主な著作 『県庁の星』(幻冬舎文庫)
税込価格 858円(本体価格780円)
内容 加害者を裁くことのできる権利を手に入れた時、被害者や遺族はどうする? 憎むこと、赦すこととは何かを描く、感動の長編小説。



 執行猶予期間が終わった時、加害者の生活態度や反省状況をチェックして、刑務所に入れるかどうかを被害者や遺族自身が決めることができたとしたら? それを実現する「執行猶予被害者・遺族預かり制度」が施行された社会。新人担当係官の井川は、加害者の反省状況を伝えることで、被害者の痛みや遺族の喪失感を少しでも和らげることができればと考えていたのだが……。

 加害者を刑務所に送る権利を手に入れた時、遺族や被害者はある程度救われるのか。逆に加害者は、「本当の反省」をすることができるのか。

 架空の司法制度という大胆な設定のもとで、人を憎むこと、許すこととは何かを丹念な筆致で描いていく、感動の長編小説。