出雲王国の正体
発売日
2013年03月21日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-81218-2

日本最古の神政国家
出雲王国の正体

著者 武光誠著 《明治学院大学教授》
主な著作 真説 日本古代史』(PHP研究所)
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 邪馬台国以前に成立し、交易で繁栄した出雲王国。日本神話に大きな痕跡を残し、いまもその信仰が受けつがれる「幻の王国」にせまる!



 旧暦10月は神無月と呼ばれる。全国の神々がある場所に出かけてしまい、留守になるからである。その場所とは出雲である。したがって出雲地方ではこの月を神在月と呼ぶ。出雲こそ、神々のふるさとと言うべき地なのである。

 邪馬台国が成立する30年ほど前、出雲の地に日本海航路の交易を通じて繁栄した先進国家があった。彼らは北九州や朝鮮半島とも交流しながら、独自の文化圏を形成した。最も特徴的なのは、彼らが大国主命信仰を核としていたことである。この信仰は、西は北九州から東は関東にいたるまで広がった。

 そこへ登場してきたのが大和朝廷である。4世紀なかば、ついに出雲王国は朝廷の支配下に組み込まれる。6世紀になると朝廷は、大国主命より格の高い神として天照大神をつくり出す。

 まさに幻のように栄え、消えていった出雲王国の痕跡は、日本神話に色濃く残っている。本書はこの王国の真実を文献、発掘調査等から詳細に解説したものである。