円安幻想
ドルにふりまわされないために
円安は、そもそも私たちにとってプラスなのか? 信用力あるわが通貨の歴史をたどり、アベノミクスを断罪。はたして円はどこへ行く?
- 税込価格
- 924円(本体価格840円)
- 発売日
- 2013年11月18日
- 判型
- 新書判並製
- ISBN
- 978-4-569-81444-5

Content
自国通貨の価値が下がって喜ぶ……。よくよく考えれば、これって、おかしくない!?
「円安はデフレ脱却をめざす国内政策の副産物だ。自国通貨安を意図して追求しているわけではない」――これが公式見解でありながら、「アベノミクス」がデフレ・円高からの脱却をめざしていることは疑いない。銀行券を市中に大量に送り込んで経済のバブル化を煽り、日本銀行は市中から継続的に大量の国債を吸収しつづける。
そもそも債権大国である現在の日本が、なぜことさらに自国通貨高を嫌うのか。日本のように大きくて豊かな国が、自国通貨のダンピングで成長効果をねらうというのは、いかにも品位に欠けはしないか。それではグローバル競争に負けてしまう。そう思う向きもあるだろう。だからといって国々が身勝手な行動をとると、結局のところ世界経済に必ず軋みが起きる。成熟経済大国には、それにふさわしい身の処し方があるはずなのだ。
ところが、政府・日銀の政策担当者ばかりではない。私たち国民一人ひとりが、いつの間にか「円高=悪」「円安=善」と洗脳されていないだろうか。自国通貨の価値上昇をつねに嘆き、その価値の低下に必ず祝杯をあげる条件反射的行動には、やはりどこかに履き違いがあるように思えてならない。
いったい日本人は、いつからこの不思議な体質に蝕まれているのか? あらためて円の歴史をたどりながら、この「不条理な円安」の行き着く先を占う。われらが円の通貨史をひもとけば、いかに円が苦労に苦労を重ねていまのポジションにたどりついたのか、そして何より、円の信用力はいまや日本人が思っている以上に絶大だということがわかるだろう。
このまま円は下がりつづけるのか? 日本経済にとってプラスなのか? 私たちの生活は、ほんとうにラクになるのか!? 経済政策の大いなる変化に当面する私たちの最大の疑問に人気エコノミストが答える。
第1章 私たちをふりまわすのはドルじゃない!?
第2章 「インフレ狂騒曲」はくりかえす
第3章 信用できる通貨に向かって
第4章 「円高アレルギー」の原点
終章 通貨は武器ではない
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