雪に咲く
発売日
2013年12月04日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-81636-4

雪に咲く

著者 村木嵐著 《作家》
主な著作 『マルガリータ』(文春文庫)
税込価格 1,870円(本体価格1,700円)
内容 藩を二つに割る御家騒動に幕府の思惑もからみ、小栗美作は否応なく争いに巻き込まれていく。松本清張賞受賞作家、渾身の本格歴史小説。



 江戸に幕府が開かれてから50年近く――。越後高田藩主・松平光長のところへ、豊後に流されていた弟や妹が戻ってきた。その妹を娶ったのが、後に筆頭家老になる小栗美作である。

 寛文5年(1665)12月27日、高田を大地震が襲う。美作は幕府に働きかけ、5万両を借用。城の修復、町の復興のため獅子奮迅の働きをする。さらに城下の整備・拡張を行い、災害に強い町づくりを進めていく。高田の町はみごとに甦った。

 しかし光長の嫡子・綱賢が亡くなると継嗣問題が勃発。美作はあらぬ疑いをかけられ、藩内を二分する御家騒動に発展。そんな高田藩を取り潰そうと、幕府は虎視眈々と機会を窺っていた。

 降り積もる雪、大火、美作の積極策をよく思わない保守派との争いなど、次々と降りかかる難題に美作はどう対峙していくのか。逃げず、媚びず、諦めず――。藩を守るため、一人立ち向かった男の壮絶な生涯を描く。松本清張賞受賞作家、渾身の本格歴史小説。