中東複合危機から第三次世界大戦へ
発売日
2016年02月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-83005-6

中東複合危機から第三次世界大戦へ
イスラームの悲劇

著者 山内昌之著 《東京大学名誉教授》
主な著作 『リーダーシップ』(新潮新書)
税込価格 902円(本体価格820円)
内容 テロで世界を恐怖させるIS、トルコとロシアの激突、イランとサウジの国交断絶……。複雑な背景を解き明かし、真の「危機」を警告する!



 2015年11月に起きた「イスラーム国(IS)」によるパリ大虐殺テロの直後、ローマ法王フランシスコは「これはまとまりを欠く第三次世界大戦の一部」だと表現した。その後も、同月のトルコ軍によるロシア軍機撃墜。2016年1月のイランとサウディアラビアの断交、「IS」による世界各地でのテロなど、危機が続いている。

 実際にいま、何が起きているのか。そして、これから何が起きるのか――。あまりにも錯綜した状況を、歴史や地政学をひもときながら読み解き、今後訪れる「日本人の想像を絶する危機」を洞察する。激動する世界を知るための必読の書。

 序章 イランとサウディアラビアとの対決――宗派戦争の恐怖

 第1章 ポストモダン型戦争と中東複合危機――国家・内戦・難民

 第2章 パリの大虐殺と「新しい東方問題」――戦争と市場の間

 第3章 地政学とムハンマドのリアリティ――大文字と小文字のイスラーム

 第4章 スンナ派とシーア派――分裂から抗争へ

 第5章 慈悲深き宗教者、前向きの政治家――政事と軍事のバランス感覚

 第6章 「イスラーム国」とは何か――シリア戦争と難民問題の深淵

 第7章 新露土戦争の危険――二つの帝国

 第8章 中東核拡散の誘惑――イランとトルコの競合

 終章 第三次世界大戦への道――短期決戦か長期持久か

 あとがきにかえて――中国と「イスラーム国」