疾風(しっぷう)に折れぬ花あり
発売日
2016年04月07日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-83015-5

疾風(しっぷう)に折れぬ花あり
信玄息女 松姫の一生

著者 中村彰彦著 《作家》
主な著作 花ならば花咲かん明治無頼伝』(PHP研究所)
税込価格 2,090円(本体価格1,900円)
内容 武田家滅亡。信玄の末娘・松姫は悲嘆にくれる間もなく、脱出を図る。逆境にも怯むことのない、静謐なる強さをもった女性の生涯を描く。



 「ならば、やはり生きなくては」

 武田家滅亡前夜、甲州をかろうじて逃れた美貌の姫君は、凛然と生きた。

 武田信玄の末娘であり、七歳で当時武田家と同盟関係だった織田家の跡継ぎである織田信忠と婚約した松姫。しかし情勢は変わり、織田家と武田家の対立から同盟は解消。しかも、皮肉にもその信忠が武田を滅ぼすべく派遣された織田の遠征軍の指揮官となる。松姫は悲嘆にくれる間もなく、家臣と幼い子供たちを連れて、北条家を頼って八王子に逃げることになる。さらに、そこに武田の姫を娶りたいという野望を持った徳川家康の魔の手が忍び寄り……。

 時代の流れ、逆境にも心折れることなく、ひたむきに生き続け、将軍家の若君の出産に立ち会うことにもなった、彼女の数奇な生涯を描く傑作歴史小説。