本屋を守れ
発売日
2020年03月12日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-84665-1

本屋を守れ
読書とは国力

著者 藤原正彦著 《お茶の水女子大学名誉教授》
主な著作 『国家と教養』(新潮新書)
税込価格 990円(本体価格900円)
内容 インターネットで教養は育たない。町の書店は文化の拠点である。スマホより読書、日本人の教養を取り戻すには「本屋の復活」しかない。



 日本人の15歳の読解力はOECD(経済協力開発機構)の学習到達度調査で急落。月に1冊も本を読まない中高生や、電車やバスの移動時間に新聞、文庫本を読まずスマホしか見ない大人たち。町の本屋の数は減る一方。著者いわく、これらは国家全体に及ぶ「読書離れと教養の低下」にほかならない。ITと引き換えにわれわれは何を「殺して」いるのか。それは人間を人間たらしめる情緒、思いやり、そして教養にほかならない。かつて昭和の時代、アメリカ人が日本の書店を訪れ、店内が黒山の人だかりなのを見て仰天したという。この光景をもう一度、取り戻さなければならない。めざすは「書店の復活」である。「国語力なくして国力なし」「町の書店がなぜ大切か」「インターネットの情報で教養は身につかない」「デジタル本は記憶に残らない」。愛国の数学者が独自の直観と分析によって達した結論が日本人の「常識」になったとき、わが国は再び輝きを取り戻すだろう。